独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

「俺が見てたのはボスの方だって。なんで久世なんかを見つめなきゃいけないんだよ」

「え……」

「ああ、全部忘れてんだっけな。あーもう」

 苛立たしげな様子に、私はどんどん小さくなる。

 ごめんなさい、申し訳ないです。そんなふうに謝罪の言葉をつぶやいていたら、急に後頭部を引き寄せられて口を塞がれた。

 唇を合わせるだけの柔らかなキスをして端正な顔が離れていく。どの角度から見ても隙なく整っている顔に真剣な表情を浮かべて、射抜くように私を見る。

「代わりじゃない」

 いつだって、その瞳と声は、私の胸を強く揺らす。

「俺がほしいのはお前だ。優梨子」

 胸を押さえつけていた蓋が突然消えたみたいに、温かいものがあふれ出す。唇が震えて、言葉はなにも出てこない代わりに、涙が頬を伝っていった。

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