独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
そう言って所長秘書を悪しざまにののしる彼は、当の久世さんに熱視線を送っていたのではなく、『本気の睨み』を利かせていたということらしい。
「じゃあ、パートナーになりたいっていうのは……」
「パートナー弁護士のことに決まってるだろ」
あっと声が漏れた。どうしてそれに思い至らなかったのだろう。
考えてみたら、雇われているに過ぎないアソシエイト弁護士が、出資者として所長と対等の立場になるパートナー弁護士を目指すのは当然のことだ。
共同経営者。つまりはシニアパートナーになって、神谷先生とともにこの事務所を盛り立てる。それこそが目標なのだと、峰島先生は語った。
「まだまだ全然足元にも及ばないけど、いつかボスと肩を並べたい」
瞳に強い光を宿して言うと、峰島先生はふと隣の私を見下ろした。