独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

「あれは目の保養に留めるべきだわ。観賞用」

「長澤」

 すぐ後ろで声がして、彼女と一緒に飛び上がりそうになった。

「み、峰島せんせ」

 頬を引き攣らせる長澤さんに、見目麗しい弁護士先生は無表情のままファイルを差し出す。

「佐々木さんの件、強制執行停止でいく。上申手続きの準備」

「ふぁい」と返事をする彼女に「今日中にな」と付け加えて、彼はふいに私に視線を移した。大きな瞳にいきなり見下ろされ、心臓が跳ねる。

「冨永さん、赤賀の調査を手伝ってやれって。ボスから伝言」

「……承知しました」

 自分の部屋に戻っていく彼を見送りながら、肩の力が抜けた。

 目が合っても表情が全然変わらなかったな。

 やっぱり、このあいだの出来事はなにかの間違いだったのかもしれない。

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