独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
静かに問われ、頬が燃えた。今日は一杯飲んだ後はお茶しか頼まなかったから、顔には出ていないはずなのに。
「お、お酒くさいですか?」
右手首を鼻に当てて自分のにおいを確認しようとすると、彼がつぶやいた。
「全然。ただ……」
私を睨むように見下ろしたと思ったら、不意に目を伏せて体の向きを変える。
「……なんでもない」
部屋に上がり込んでいく背中をぼんやり見送ってから、我に返って玄関を施錠し、靴を脱いだ。
電気ケトルで沸かしたお湯をドリップコーヒーに注ぎながら、部屋の真ん中に座っている弁護士先生を見やる。
ベッドを背にした峰島先生は、ジャケットを脱いだシャツ姿で淡い桃色の便せんに目を落としている。
「裁判の資料ですか?」
「いや」