独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

 コーヒーを出しながら何気なく尋ねると、彼は事務所では見たことのない表情を浮かべた。いつもの皮肉っぽい笑みなのに、どこか愛情が感じられる、いたずらっぽい笑い方だ。

 彼の長い指が便せんをめくる。女の子が好んで選びそうな色合いのそれが、かさりと音を立てる。

「ラブレター……ですか?」

「ああ。かわいい子から」

 嬉しそうな言い方に、もやりとしたものが胸に広がった。

 いつも飄然としている峰島先生も、可愛い女の子からの手紙は特別なのか。

 普段の彼は女性にまったく興味がなさそうだから、ラブレターなんて渡されたら無下に突き返すと思っていた。

 それとも、なにか特別な関係の子からの手紙なのかな。

< 36 / 181 >

この作品をシェア

pagetop