独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

 自分で問いかけるけれど、私はすでに答えを知っていた。

 代わり、なのだ。

『そういや、冨永さんと同じ系統かも。うん。透明感のある雰囲気で、やっぱり似てます』

 雪絵の言葉が頭の中で響く。

 自分では似ていると思わないけれど、ひとりでもそう思う人がいるのなら、どこかしら共通するところがあるのだろう、私と久世麗香さんには。

 だから、峰島先生も――。

 肩を落としながら扉を開けると、散々頭に思い浮かべていた彼がすぐそこに立っていた。内心慌てながら、私はとっさに笑顔を作る。

「あ、先生もお手洗い」

「やっぱり体調悪いんだろ」

「へ?」

 睨みつけられて戸惑っていると、腕を取られた。そのまま出入り口に向かって引っ張られる。

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