独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

「うわ、コレうまっ」

 あまり聞いたことのないテンションの発言に、思わず彼の手元を見る。ピンク色のデザインが施されたカップはどうやらストロベリーフレーバーのようだ。

「峰島先生って、甘いものお好きでしたっけ?」

「べつに好きでも嫌いでもない。けど、これはうまい。ほら」

 アイスが盛られたスプーンを口元に差し出されて、「え」と目を上げる。

 真正面に立つ彼は普段はつんとした表情しか見せないくせに、今はどこかいたずらっぽいような、穏やかな顔で私を見下ろしている。

 頬が熱くなった。

 どうして、そんなまっすぐな目で私を見るの。

「溶ける。ほら早く」

 ぐいと突き出されたスプーンを押し返すわけにもいかず、恥ずかしいのを堪えて思い切ってスプーンにかぶりついた。

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