三時は特別な時間
穏やかな時間が流れていたのだが、シオンが恒音に言った。
「実は、仕事で一年ほど出張に行かないといけなくなったんだ」
「えっ……?」
恒音は驚き、シオンを見つめる。シオンは辛そうな表情で言った。
「一年ほど、オタワに行かないといけなくなったんだ……」
オタワ、カナダの首都だ。プリンス・エドワード島からはかなり離れている。
恒音とシオンの職場は全く違う。しかし、会いたい時に少しでも会えるような近い距離だった。思わず恒音はシオンに抱きついてしまった。
「電話とメール、絶対にしてね」
「……うん」
「メイプルばっかり食べちゃダメよ」
「……うん」
「ちゃんと帰ってきてね」
「……うん、もちろん。約束する」
こうして、恒音は初めての遠距離恋愛を体験することになる。
あれから一年。恒音はカエデとともに、プリンス・エドワード島でシオンが帰ってくる日を待っている。
「帰ってきたら、おいしいホットケーキを作らなきゃね。メイプルをたっぷりかけてコーヒーも用意しなきゃ……」
散歩から帰ってから、恒音はカエデにそう言った。
本当はシオンは今日帰ってくるはずだったのだが、急遽帰れなくなってしまったらしい。帰ってくるのは明日だそうだ。
「実は、仕事で一年ほど出張に行かないといけなくなったんだ」
「えっ……?」
恒音は驚き、シオンを見つめる。シオンは辛そうな表情で言った。
「一年ほど、オタワに行かないといけなくなったんだ……」
オタワ、カナダの首都だ。プリンス・エドワード島からはかなり離れている。
恒音とシオンの職場は全く違う。しかし、会いたい時に少しでも会えるような近い距離だった。思わず恒音はシオンに抱きついてしまった。
「電話とメール、絶対にしてね」
「……うん」
「メイプルばっかり食べちゃダメよ」
「……うん」
「ちゃんと帰ってきてね」
「……うん、もちろん。約束する」
こうして、恒音は初めての遠距離恋愛を体験することになる。
あれから一年。恒音はカエデとともに、プリンス・エドワード島でシオンが帰ってくる日を待っている。
「帰ってきたら、おいしいホットケーキを作らなきゃね。メイプルをたっぷりかけてコーヒーも用意しなきゃ……」
散歩から帰ってから、恒音はカエデにそう言った。
本当はシオンは今日帰ってくるはずだったのだが、急遽帰れなくなってしまったらしい。帰ってくるのは明日だそうだ。