サヨナラのために


私はなんでもないような顔をしてゆっくりと誠也のところまで行く。


「なに」


「メッセージ、無視すんなよ」


そう言って軽く私の頭を小突く。


背中に当たる視線が痛くて、私は誠也の制服の裾を引っ張って廊下に出た。


「今日から放課後部活ないから。帰ろ」


「…知ってる?無視するってことはnoってことなの」


「なんで」


「友達、いるでしょ。おかしいよ、幼馴染だからって一緒に帰るなんて」


「でも、俺がいなかったらぼっちだよ、美羽」


「私はぼっち大歓迎だから」


「またそうやってすぐ強がる」


…誠也は、優しい。誰にでも。

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