身ごもり秘夜~俺様御曹司と極甘な政略結婚はじめます~

「あなたのパパは、頼もしいよ。優しいし。けどちょっと心配性かな」

 生まれたら、子煩悩であることは間違いない。

 ――私とこの子と、半々……は贅沢かな。ママは三分の一くらいでもいいよ。

 これだけ甘やかされることに慣れてしまったら、子供が生まれたらどうしても寂しくなってしまうような気がする。それとも、そんな暇もないだろうか。

 閑を子供とふたりで取り合う未来を想像して、それも悪くないと笑みが浮かぶ。そして、その本人がまだリビングに戻らないことが急に気になった。

「……まだ電話中?」

 なぜだろうか、勘のようなものが働く。ソファから立ち上がり、閑が出て行った方へ向かう。
 やはり、寝室にいるようだった。微かな話声が聞こえる。立ち聞きなんて、してはいけない。だから、リビングに戻ろうとした、その足を閑の声が止める。

「――可乃子」

 瞬間、ぞわっと全身の毛が逆立った。


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