身ごもり秘夜~俺様御曹司と極甘な政略結婚はじめます~
「着つけなら教えてあげるし、ちょっと慣れたらすぐに出来るようになるわよ」
「背丈、大丈夫でしょうか」
「ちょっと高いけど、多分私と五センチほどの違いかしら? 大丈夫だと思うわ。けど、琴音ちゃんの身体に合わせた着物も作りたいわね」
「えっ⁉」
優子も、その年代の女性と比べれば背が高い方だ。だから、彼女に合わせて作られたのなら、琴音が着ても問題ないのかもしれない。
だが、琴音用に新たに仕立てたいとまで言われ、とんでもないと頭を振った。
「そんな、あまり着る機会もないと思うし、いただけるのならこれで十分です!」
「あら、子供が出来たらすぐに必要になるわよ。お宮参りに七五三、入園入学、たくさんあるんだから」
「こっ……」
唖然と優子を見て言葉を失った。ぽかんと口を開けたまま数秒静止し、それからぼっと顔中真っ赤に染まっただろう。それがわかるくらいに顔が熱い。熱が集まっているのがわかる。
「こ、こども、ですか」
正直、結婚することでいっぱいいっぱいで、そのことはまだ一度も考えていなかった。