身ごもり秘夜~俺様御曹司と極甘な政略結婚はじめます~
「もちろん、わかってるわ、気が早すぎてごめんなさいね!」
――早いにもほどがあると思いますー……。
「こういうのは授かりものだしね。プレッシャーをかけられたら授かるものも授からないって」
――その言葉がすでにプレッシャーです……!
「あはは、子供、可愛いですよね」
突っこみは声には出さず、すべて飲み込んだ。無難な言葉をどうにか返す。もちろん子供はいつか欲しいと思う。けれど、それは結婚生活が始まって、閑と過ごすうちにいずれ自然と子供を望み、ふたりで考えていけるものだと漠然と思っていた。
恥ずかしい気持ちの隅に、何かわからない、もやもやとしたものがくすぶり始める。
「琴音ちゃん、子供すき?」
「はい、すきです」
「よかったわ。本当、急に変なこと言っちゃってごめんなさい。閑にも急かすなって言われてたのに、つい気になっちゃって」
――それってつまり、閑さんとの間では既にそういう話もしてるってこと?
琴音を気遣って、急かすなと言ってくれているだけで、彼も早く欲しいと思っているということだろうか。