お願いだから、俺だけのものになって
(夏樹side)
「あ~~緊張する!!」
今朝は美紅ちゃんと
青葉公園で
待ち合わせをしている
美紅ちゃんと
二人きりで会えるのも
俺のために作ってくれるお弁当も
楽しみで楽しみで
しょうがないのだが
その分ドキドキも大きくて
昨日はなかなか寝られなかった
今朝はいつもより
1時間も早く起きて寝不足だが
不思議とすっきり目が覚めた
「早めに行って
先に待ってよう」
いつもと違って
テキパキ支度をする俺を
母さんは「何かあるの?」と
ニヤニヤ見てきたが
そんな母さんを無視して
俺は家を飛び出した
公園のベンチに座り
スマホをいじりながら
待っていると
「夏樹さん・・・
遅くなってごめんなさい・・・」
息をハアハアきらして
美紅ちゃんが走ってきた
「そんな待ってないよ!
美紅ちゃんこそ
走ってこなくても良かったのに」
「私のせいで
夏樹さんが朝練遅れちゃったら
困ると思って・・・」
美紅ちゃん・・・
なんて良い子なんだ・・・
こういう責任感強いところも
好きなんだよな・・・
「夏樹さん
はい、お弁当です」
美紅ちゃんは優しく微笑んで
お弁当を手渡してくれた
「お弁当の中身、見てもいい?」
「え・・・
いい・・・ですよ
自信ないんですけど・・・」
お弁当の蓋を開けると・・・
「キャラ弁??」
想像していたお弁当と
全く違った
いつもお店で詰めてくれるお弁当は
売っているお惣菜を
詰めてくれるだけなのだが
今俺の手の上にあるのは
おにぎりで
トナカイとサンタクロースが作ってあり
ウズラの卵の雪だるまもいる
トナカイの角はウインナー
サンタの帽子はカニカマで
丁寧に作ってあった
お目めが大きく
ほっぺがピンクのサンタさん達は
可愛く作ってくれてある
俺がお願いした卵焼きは
ハートの形になっていて
他にも唐揚げや
ほうれん草の肉まきなど
食べごたえがあるおかずも
ぎっしり入れてくれてあった
「明日はクリスマスイブだし
サンタさんのキャラ弁に
しちゃったんですけど・・・
やっぱり
いつもみたいなお弁当の方が
良いですよね・・・」
「え?」
「お店のお惣菜を詰めたお弁当も
持ってきたんです
夏樹さん
好きな方を選んでください」
俺がキャラ弁嫌がると思って
お店のお弁当も
用意してくれたんだな
「美紅ちゃん、作るの大変だったでしょ
俺のために、ありがとう」
「いいえ
私、キャラ弁作るの好きなんです
たまに近所の子の
お弁当を作ったりするし」
おれは絶対こっちがいい!
美紅ちゃんの
愛情がこもってるから!
「おれ、サンタの弁当食べたい」
そう伝えると美紅ちゃんは
ビックリした顔で聞いてきた
「食べるとき
恥ずかしくないですか?
私に遠慮しないで
好きな方を選んでくれて
いいですからね」
「大丈夫!
みんなに自慢しながら食べるから」
美紅ちゃんは恥ずかしかったのか
急に顔を赤らめた
恥ずかしがってる美紅ちゃんも
カワイイな~
「じゃあ、どうぞ」
そういって美紅ちゃんは
お弁当を手渡してくれた
「あと・・・
マフラーお願いします・・・」
そうだった!!
俺は1年のあいつに
マフラーを渡すんだった
急に夢みたいな時間が止まり
現実に引き戻された感じだ
でも俺は
美紅ちゃんに少しでも好かれたくて
彼への嫉妬を隠して答えた
「責任を持って、彼に返しておくから。」
「夏樹さん
うちのお店明日からお休みなんです
お父さんたち
クリスマスに夫婦で旅行に行くので・・・
1月6日からまたお店開けるので
よかったらまた来てくださいね」
そうだった!
明日から当分
美紅ちゃんに会えないんだ・・・
今日はクリスマスイブ
クリスマス一緒にいたいって伝えるのは
今しかない!!!
頑張れ!オレ!!!
そう自分に喝を入れるも
断わられたらと思うと・・・
やっぱり誘う勇気がない・・・
「お店再開したら
また行かせてもらうよ。
お弁当、本当にありがとう」
俺は笑って伝えるのが
精いっぱいだった
美紅ちゃんと
クリスマス一緒にすごしたいのに・・・
「あ~~緊張する!!」
今朝は美紅ちゃんと
青葉公園で
待ち合わせをしている
美紅ちゃんと
二人きりで会えるのも
俺のために作ってくれるお弁当も
楽しみで楽しみで
しょうがないのだが
その分ドキドキも大きくて
昨日はなかなか寝られなかった
今朝はいつもより
1時間も早く起きて寝不足だが
不思議とすっきり目が覚めた
「早めに行って
先に待ってよう」
いつもと違って
テキパキ支度をする俺を
母さんは「何かあるの?」と
ニヤニヤ見てきたが
そんな母さんを無視して
俺は家を飛び出した
公園のベンチに座り
スマホをいじりながら
待っていると
「夏樹さん・・・
遅くなってごめんなさい・・・」
息をハアハアきらして
美紅ちゃんが走ってきた
「そんな待ってないよ!
美紅ちゃんこそ
走ってこなくても良かったのに」
「私のせいで
夏樹さんが朝練遅れちゃったら
困ると思って・・・」
美紅ちゃん・・・
なんて良い子なんだ・・・
こういう責任感強いところも
好きなんだよな・・・
「夏樹さん
はい、お弁当です」
美紅ちゃんは優しく微笑んで
お弁当を手渡してくれた
「お弁当の中身、見てもいい?」
「え・・・
いい・・・ですよ
自信ないんですけど・・・」
お弁当の蓋を開けると・・・
「キャラ弁??」
想像していたお弁当と
全く違った
いつもお店で詰めてくれるお弁当は
売っているお惣菜を
詰めてくれるだけなのだが
今俺の手の上にあるのは
おにぎりで
トナカイとサンタクロースが作ってあり
ウズラの卵の雪だるまもいる
トナカイの角はウインナー
サンタの帽子はカニカマで
丁寧に作ってあった
お目めが大きく
ほっぺがピンクのサンタさん達は
可愛く作ってくれてある
俺がお願いした卵焼きは
ハートの形になっていて
他にも唐揚げや
ほうれん草の肉まきなど
食べごたえがあるおかずも
ぎっしり入れてくれてあった
「明日はクリスマスイブだし
サンタさんのキャラ弁に
しちゃったんですけど・・・
やっぱり
いつもみたいなお弁当の方が
良いですよね・・・」
「え?」
「お店のお惣菜を詰めたお弁当も
持ってきたんです
夏樹さん
好きな方を選んでください」
俺がキャラ弁嫌がると思って
お店のお弁当も
用意してくれたんだな
「美紅ちゃん、作るの大変だったでしょ
俺のために、ありがとう」
「いいえ
私、キャラ弁作るの好きなんです
たまに近所の子の
お弁当を作ったりするし」
おれは絶対こっちがいい!
美紅ちゃんの
愛情がこもってるから!
「おれ、サンタの弁当食べたい」
そう伝えると美紅ちゃんは
ビックリした顔で聞いてきた
「食べるとき
恥ずかしくないですか?
私に遠慮しないで
好きな方を選んでくれて
いいですからね」
「大丈夫!
みんなに自慢しながら食べるから」
美紅ちゃんは恥ずかしかったのか
急に顔を赤らめた
恥ずかしがってる美紅ちゃんも
カワイイな~
「じゃあ、どうぞ」
そういって美紅ちゃんは
お弁当を手渡してくれた
「あと・・・
マフラーお願いします・・・」
そうだった!!
俺は1年のあいつに
マフラーを渡すんだった
急に夢みたいな時間が止まり
現実に引き戻された感じだ
でも俺は
美紅ちゃんに少しでも好かれたくて
彼への嫉妬を隠して答えた
「責任を持って、彼に返しておくから。」
「夏樹さん
うちのお店明日からお休みなんです
お父さんたち
クリスマスに夫婦で旅行に行くので・・・
1月6日からまたお店開けるので
よかったらまた来てくださいね」
そうだった!
明日から当分
美紅ちゃんに会えないんだ・・・
今日はクリスマスイブ
クリスマス一緒にいたいって伝えるのは
今しかない!!!
頑張れ!オレ!!!
そう自分に喝を入れるも
断わられたらと思うと・・・
やっぱり誘う勇気がない・・・
「お店再開したら
また行かせてもらうよ。
お弁当、本当にありがとう」
俺は笑って伝えるのが
精いっぱいだった
美紅ちゃんと
クリスマス一緒にすごしたいのに・・・