お願いだから、俺だけのものになって
(☆美紅side)
剣道部に囲まれ
困っている私を助けてくれたのは
夏樹さんだった
「ここまで来れば
もうあいつら来ないか
美紅ちゃん、大丈夫だった??」
夏樹さんは
優しく微笑んでくれた
大人びたその笑顔に
私はドキってしてしまった
「美紅ちゃん
うちの高校に何か用があったの?」
突然のストライクな質問に
あたふたしてしまう
「えーと・・・
マフラーを返したくて・・・」
「誰?
うちの高校の生徒だよね」
「うん・・・
1年の長谷川奏多君・・・」
夏樹さんが
驚いた表情で私を見た
「まだ学校にいるのかもな
どうする?
オレ、
クラスまで見てこようか?」
「さっき、帰っていくのを・・・
見ましたので・・・」
私を無視して
女の子たちと楽しそうに帰る
奏多君を思い出して
泣きたくないのに
涙がつーっと頬をつたった
「え???
美紅ちゃん・・・
大丈夫???」
「ごめんなさい・・・
私・・・
なんで泣けてくるんだろう・・・」
その時
ふわっと心地よい香りが
私を包んだと思ったら
夏樹さんが私を抱きしめていた
夏樹さんがハッと我に返り
私から離れた
「あ!ごめん
美紅ちゃん見てたら
ほっとけなくなった・・・」
夏樹さん
顔が真っ赤になってる
「なぐさめてくれたんですよね?
ありがとうございます」
さっきまで涙がつたっていたのに
いつの間にか私は笑っていた
「夏樹さん
1つお願いを聞いてもらえますか?」
「え?何?」
「このマフラー
長谷川奏多君に返して欲しいんです
机の上に置いてくれればいいので
私もう
彼には会いたくないんです・・・」
「良いよ
俺が返しておいてあげる」
「ありがとうございます」
私がほっとしていると
「俺からも
お願いがあるんだけど・・・」
「え?私にですか?」
「うん
明日のお弁当に
美紅ちゃんが作った
卵焼きを入れてほしい
ダメかな?」
顔を赤らめ
恥ずかしそうにしている
夏樹さん・・・
カワイイ!!!
「卵焼き食べたいって
言ってくれて嬉しいです
明日は朝
私の代わりにお母さんが
店番することになってるんです
朝時間があるし
夏樹さんのお弁当のおかず全部
私に作らせてもらえませんか?」
「え???
美紅ちゃんが作ってくれるの?」
「はい」
「もしかして・・・俺のだけ?」
「はい
お金も良いですから
今日助けてくれて
マフラーを届けてくれるお礼です」
「本当にいいの?
すっげー嬉しい!!!」
夏樹さんが
こんな全開で笑うの初めて見た
いつもクールで
大人っぽい人だなって思ってたけど
こんな可愛く
笑ったりもするんだと思ったら
ドキドキしてしまった
「お店では渡しにくいので
ちょっと先の青葉公園で
待ち合わせしてもいいですか?
マフラーもその時渡します」
「わかった!
じゃあ、明日お弁当楽しみにしてる」
夏樹さんは
太陽みたいな
はじけたスマイルを見せると
私に手を振って帰っていった
きっと
これでいいんだよね・・・
奏多くんとは
もう会わない方が
いいんだよね・・・
自分に言い聞かせるように
奏多くんに会わないことを
何度も何度も心に誓った
剣道部に囲まれ
困っている私を助けてくれたのは
夏樹さんだった
「ここまで来れば
もうあいつら来ないか
美紅ちゃん、大丈夫だった??」
夏樹さんは
優しく微笑んでくれた
大人びたその笑顔に
私はドキってしてしまった
「美紅ちゃん
うちの高校に何か用があったの?」
突然のストライクな質問に
あたふたしてしまう
「えーと・・・
マフラーを返したくて・・・」
「誰?
うちの高校の生徒だよね」
「うん・・・
1年の長谷川奏多君・・・」
夏樹さんが
驚いた表情で私を見た
「まだ学校にいるのかもな
どうする?
オレ、
クラスまで見てこようか?」
「さっき、帰っていくのを・・・
見ましたので・・・」
私を無視して
女の子たちと楽しそうに帰る
奏多君を思い出して
泣きたくないのに
涙がつーっと頬をつたった
「え???
美紅ちゃん・・・
大丈夫???」
「ごめんなさい・・・
私・・・
なんで泣けてくるんだろう・・・」
その時
ふわっと心地よい香りが
私を包んだと思ったら
夏樹さんが私を抱きしめていた
夏樹さんがハッと我に返り
私から離れた
「あ!ごめん
美紅ちゃん見てたら
ほっとけなくなった・・・」
夏樹さん
顔が真っ赤になってる
「なぐさめてくれたんですよね?
ありがとうございます」
さっきまで涙がつたっていたのに
いつの間にか私は笑っていた
「夏樹さん
1つお願いを聞いてもらえますか?」
「え?何?」
「このマフラー
長谷川奏多君に返して欲しいんです
机の上に置いてくれればいいので
私もう
彼には会いたくないんです・・・」
「良いよ
俺が返しておいてあげる」
「ありがとうございます」
私がほっとしていると
「俺からも
お願いがあるんだけど・・・」
「え?私にですか?」
「うん
明日のお弁当に
美紅ちゃんが作った
卵焼きを入れてほしい
ダメかな?」
顔を赤らめ
恥ずかしそうにしている
夏樹さん・・・
カワイイ!!!
「卵焼き食べたいって
言ってくれて嬉しいです
明日は朝
私の代わりにお母さんが
店番することになってるんです
朝時間があるし
夏樹さんのお弁当のおかず全部
私に作らせてもらえませんか?」
「え???
美紅ちゃんが作ってくれるの?」
「はい」
「もしかして・・・俺のだけ?」
「はい
お金も良いですから
今日助けてくれて
マフラーを届けてくれるお礼です」
「本当にいいの?
すっげー嬉しい!!!」
夏樹さんが
こんな全開で笑うの初めて見た
いつもクールで
大人っぽい人だなって思ってたけど
こんな可愛く
笑ったりもするんだと思ったら
ドキドキしてしまった
「お店では渡しにくいので
ちょっと先の青葉公園で
待ち合わせしてもいいですか?
マフラーもその時渡します」
「わかった!
じゃあ、明日お弁当楽しみにしてる」
夏樹さんは
太陽みたいな
はじけたスマイルを見せると
私に手を振って帰っていった
きっと
これでいいんだよね・・・
奏多くんとは
もう会わない方が
いいんだよね・・・
自分に言い聞かせるように
奏多くんに会わないことを
何度も何度も心に誓った