お願いだから、俺だけのものになって
(美紅side)
「奏多君と見たクリスマスツリー
きれいだったなぁ・・・」
私は自分の部屋のベッドの上で
天井を眺めながら
奏多君との幸せな時間を思い出していた
でも急に
私を無視して通り過ぎていった
奏多君の横顔が脳裏に浮かび
私の胸を締め付ける
「美紅、思い出しちゃダメ!
奏多君のことは忘れるんでしょ!
もう会わないんでしょ!」
何度も自分に言い聞かせるが
辛いとわかっていても
奏多君のことばかり思い出してしまう
そんな時
「美紅~お客さんよ~」
1階から
いつもより2オクターブくらい高い
お母さんの声がした
え?
こんな時間にお客さん?
夏樹先輩が
お弁当箱を返しに来てくれたのかな?
そんなことを思いながら階段を下り
お店に行ってみると・・・
「奏多・・・君?」
「美紅・・・
ちょっと話したいことがある」
え?
なんで奏多君が?
話したいことって??
どうしていいかわからず
固まっていると
「美紅、お部屋にあがっていただいたら?」
お母さんがニヤニヤしながら言った
確かにお店で話したら
娘の恋バナ大好きなお母さんに
聞かれてしまう・・・
「奏多君、あがって」
私は奏多君を
自分のお部屋に案内した
部屋に向かうときからずっと
奏多君は固い表情で一言もしゃべらない
私はローテーブルの前に
座布団を敷いて
「狭い部屋でごめんね。ここ座って」
とすすめた
私はテーブルを挟んで
向かい合わせで座った
「美紅・・・
昨日は・・・
無視してごめん」
「・・・」
「俺ともう会わないって決めたんだよな
それなのに
会いに来て・・・ごめん」
私は
なんて返事をしていいかわからず
言葉が出てきてくれない
「俺さ、美紅が会いに来てくれたの
本当はすっげー嬉しかった
でも
女の子とつるんでるところ見られて
正直焦った
一緒にいた子たちが
美紅に嫉妬して
美紅にひどいことするかもとも思った
だから・・・無視した・・・
ごめん・・・」
奏多君が
謝りに来てくれたのは嬉しい
でも・・・やっぱり私は
たくさんの女の子の中の
一人でしかないんだと思ったら
心がぎゅーっと締め付けられた
「俺さ
女の子としゃべったりするの結構好きでさ
告白されて好きじゃなくても
楽しければいいやって思って
女の子と付き合ってた
それで
相手が本気になる前に
俺から別れを告げて
また違う子と付き合って
そんなことばっかり繰り返してた
彼女いても
他の女の子と仲良く話すから
彼女と他の女が喧嘩したりもあったし
今まで
一人を本気で好きになったことなんて
一度もなかったんだ」
「・・・」
「でもあの日
美紅に出会った日
はじめは美紅の前を通り過ぎたけど
やっぱり気になって
気づいたら声をかけてた」
「家の手伝いしてるとこ
きぬさんを助けなきゃって
一生懸命だったとこ
いろんな美紅を見ているうちに
もっともっと美紅と話したいって思ってた
それに・・・」
「それに?」
「美紅がマフラーを届けに来てくれた時
剣道部の奴に絡まれてたのを見て
俺が助けなきゃって
美紅の所に走ったんだ
でも・・・
夏樹先輩が美紅の手を引っ張って
連れ去った・・・
目の前でそれを見た時
なんで美紅を無視しちゃったんだろう・・・
美紅からマフラーを受け取っていたら
夏樹先輩に美紅を渡さずに
すんだのにって・・・
俺すっげー後悔したし
嫉妬した」
「美紅、明後日のクリスマス
よかったら俺と
デートしてくれない?」
「え・・・・・
うん・・・」
「じゃあ俺
美紅が喜びそうなデートプラン
考えておくからさ」
奏多君は
キラキラ輝く笑顔を見せ
帰っていった
「奏多君と見たクリスマスツリー
きれいだったなぁ・・・」
私は自分の部屋のベッドの上で
天井を眺めながら
奏多君との幸せな時間を思い出していた
でも急に
私を無視して通り過ぎていった
奏多君の横顔が脳裏に浮かび
私の胸を締め付ける
「美紅、思い出しちゃダメ!
奏多君のことは忘れるんでしょ!
もう会わないんでしょ!」
何度も自分に言い聞かせるが
辛いとわかっていても
奏多君のことばかり思い出してしまう
そんな時
「美紅~お客さんよ~」
1階から
いつもより2オクターブくらい高い
お母さんの声がした
え?
こんな時間にお客さん?
夏樹先輩が
お弁当箱を返しに来てくれたのかな?
そんなことを思いながら階段を下り
お店に行ってみると・・・
「奏多・・・君?」
「美紅・・・
ちょっと話したいことがある」
え?
なんで奏多君が?
話したいことって??
どうしていいかわからず
固まっていると
「美紅、お部屋にあがっていただいたら?」
お母さんがニヤニヤしながら言った
確かにお店で話したら
娘の恋バナ大好きなお母さんに
聞かれてしまう・・・
「奏多君、あがって」
私は奏多君を
自分のお部屋に案内した
部屋に向かうときからずっと
奏多君は固い表情で一言もしゃべらない
私はローテーブルの前に
座布団を敷いて
「狭い部屋でごめんね。ここ座って」
とすすめた
私はテーブルを挟んで
向かい合わせで座った
「美紅・・・
昨日は・・・
無視してごめん」
「・・・」
「俺ともう会わないって決めたんだよな
それなのに
会いに来て・・・ごめん」
私は
なんて返事をしていいかわからず
言葉が出てきてくれない
「俺さ、美紅が会いに来てくれたの
本当はすっげー嬉しかった
でも
女の子とつるんでるところ見られて
正直焦った
一緒にいた子たちが
美紅に嫉妬して
美紅にひどいことするかもとも思った
だから・・・無視した・・・
ごめん・・・」
奏多君が
謝りに来てくれたのは嬉しい
でも・・・やっぱり私は
たくさんの女の子の中の
一人でしかないんだと思ったら
心がぎゅーっと締め付けられた
「俺さ
女の子としゃべったりするの結構好きでさ
告白されて好きじゃなくても
楽しければいいやって思って
女の子と付き合ってた
それで
相手が本気になる前に
俺から別れを告げて
また違う子と付き合って
そんなことばっかり繰り返してた
彼女いても
他の女の子と仲良く話すから
彼女と他の女が喧嘩したりもあったし
今まで
一人を本気で好きになったことなんて
一度もなかったんだ」
「・・・」
「でもあの日
美紅に出会った日
はじめは美紅の前を通り過ぎたけど
やっぱり気になって
気づいたら声をかけてた」
「家の手伝いしてるとこ
きぬさんを助けなきゃって
一生懸命だったとこ
いろんな美紅を見ているうちに
もっともっと美紅と話したいって思ってた
それに・・・」
「それに?」
「美紅がマフラーを届けに来てくれた時
剣道部の奴に絡まれてたのを見て
俺が助けなきゃって
美紅の所に走ったんだ
でも・・・
夏樹先輩が美紅の手を引っ張って
連れ去った・・・
目の前でそれを見た時
なんで美紅を無視しちゃったんだろう・・・
美紅からマフラーを受け取っていたら
夏樹先輩に美紅を渡さずに
すんだのにって・・・
俺すっげー後悔したし
嫉妬した」
「美紅、明後日のクリスマス
よかったら俺と
デートしてくれない?」
「え・・・・・
うん・・・」
「じゃあ俺
美紅が喜びそうなデートプラン
考えておくからさ」
奏多君は
キラキラ輝く笑顔を見せ
帰っていった