【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
俺は脱いだ体操着をすっとそっちに差し出した。
藍田さんは体操着に目を留めて、きょとんとしてからこっちに視線を移す。
「……っ!えぇっと……!」と、藍田さんは両手で顔を覆った。
未だ受け取られない俺の体操着は宙をさまよっている。
「そんなことしたら灰野くん、裸になっちゃうじゃん……!」
「いんだよ別に」
男が上半身裸なんて別に普通だろ。
しかもここプールだし、すげー自然。
そう自分に言い聞かせる。
つーか、早く受け取って。
ここで遠慮されたら、俺死にたくなるけど。