【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
「あーあ、藍田さん先に帰っちゃったよ」
「別に約束してない」
「それもどうなんだよ。家近いんだから毎日帰ればいいじゃん」
「彗たちとも帰りたいかもしんねーだろ」
「んま、どんまい!俺今日合コンだから!また藍田さんとのスベらない話もってこいよー」
うっざ。
山本が教室を出ていったのと入れ違いに入ってきたのはナギで。
俺を見るなり
「……プ、ははっ」
と堪え切れなくなったみたいに笑いやがった。