【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
近すぎてぼやけた視界を一瞬だけ。
あとはもう、柔らかい唇の感触が、あたしの唇を覆っていた。
チュ……と大事そうに重ねてくれる。
灰野くんとしかキスしたことないけど、心臓おかしくなりそうな……このキスが好き。
「……」
コテンとすぐ隣に仰向けになった灰野くんの手は相変わらずあたしの手をぎゅっと握っていてくれる。
もう……今の
「どきどきしたぁ……」
「……うん」
「灰野くんは?」
「ダサいから聞かないで」
聞きたいのに。
灰野くんが言う ” ださい ” って、絶対違うよ。それ。
あたしは灰野くんのそう言うところがすっごく好きなのに。
「藤堂さんの前では、ダサくなかったの?」
「んー、多分」
「……よかった」
「なんでだよ」
「言わない……!」
あたしより藤堂さんの方が釣り合ってても、距離が近くても……それだったらいっか。
そう思っちゃうくらい。
あたし……。
余裕がないときの灰野くんが、大好き。
あとはもう、柔らかい唇の感触が、あたしの唇を覆っていた。
チュ……と大事そうに重ねてくれる。
灰野くんとしかキスしたことないけど、心臓おかしくなりそうな……このキスが好き。
「……」
コテンとすぐ隣に仰向けになった灰野くんの手は相変わらずあたしの手をぎゅっと握っていてくれる。
もう……今の
「どきどきしたぁ……」
「……うん」
「灰野くんは?」
「ダサいから聞かないで」
聞きたいのに。
灰野くんが言う ” ださい ” って、絶対違うよ。それ。
あたしは灰野くんのそう言うところがすっごく好きなのに。
「藤堂さんの前では、ダサくなかったの?」
「んー、多分」
「……よかった」
「なんでだよ」
「言わない……!」
あたしより藤堂さんの方が釣り合ってても、距離が近くても……それだったらいっか。
そう思っちゃうくらい。
あたし……。
余裕がないときの灰野くんが、大好き。