日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
やった!!!!



体が歓喜に湧いて震える。



はなった刺客からの報告を聞き
持っているグラスが震える。



立食会会場のテラスのひとつ。



闇に紛れて告げられた情報は
嬉しく今にも踊り出してしまいそうだった。



「どうかされました?
赤瀬殿」



後ろからの言葉に肩が跳ねる。



「こ、宏輝様。
いや、ほっほっ、お久しぶりです」



「えぇ、久しぶりですね」



私の横で優男の仮面をつけた男が笑う。



その笑顔が歪むのももうすぐだ。



「どうかした、とこ言う訳ではありませんが
いつ来ても美しいこの庭園に
いつか入りたいと思いまして」



ゆっくりと庭園の方を向いて
自然に男から目を離す。



眺めていては笑みが溢れそうだ。



「流石赤瀬殿。
ここのテラスは一番中庭の中が
見えやすいですからね」



「おや、そうなのですか?」



「えぇ、私も東華が
なかなか許可をくれないので
よくここから覗いています。」
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