間宮さんのニセ花嫁【完】
「本当にすみませんでした!」
営業先を出るや否や、私は間宮さんに向かって深く頭を下げた。
「出る前に数を確認するべきだったな。だけど発表はしっかりしていたし良かったよ。無事に契約も結べそうだしな」
「ほんっとうにごめんなさい!」
電車の中で参考書なんか読んでいる暇なかった。まずは目の前の仕事をしっかりとこなすことが一番だったのに。
自分の意識の低さと仕事に対する責任感の甘さに打ちひしがれていた。
会社に戻る道中もずっと反省を続けていると間宮さんが「仕方がないよ」と声を掛ける。
「佐々本に両立を頼んでしまってるのは俺だから。仕事に支障が出ないようにとフォローするつもりだったのに何も出来なくて悪い」
「っ……間宮さんは別に」
それに間宮さんがいなかったら私は冷静になれなかった。
はぁと漏れる溜息に週末の不安が募る。この調子で本当にお茶会は成功するんだろうか。
「……」
自分の不甲斐なさに涙が出てきそうだ。