間宮さんのニセ花嫁【完】



「百瀬くんって千景さんのことどう思ってる?」

「どうって……兄弟、それだけ。昔から何かと比べられてきたから世間の兄弟よりかは仲良くないんじゃない?」

「そう、なんだ……」

「向こうも俺とは話したくなさそうだから兄弟らしいこと何もしたことないけどね」


彼の様子を見て紗枝さんが言っていた「間宮さんが家を継ぐ理由」を彼は知らないんだと確信した。
それは凄く寂しいことだなと思う。百瀬くんを思ってのことなのに、それが本人に伝わらず誤解をされたままじゃ、彼は報われない。

だけどそんな家族の核心を突くような話に私を突っ込んでいいものか。


「あーちゃん、考えてること顔に出るってよく言われない?」

「言われる……」

「あっはは! 素直だね!」


そう言いながら百瀬くんが私の頭をわしゃわしゃと撫でる。間宮さんとは違って力強く荒い撫で方だ。しかし彼とは上手くやっていけそうな気がした。


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