新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
「ちょっと、待ってください。意味が全然……」
「少し考えれば、どうなるのか分かりそうなものでしたが、短絡的でした。人肌が心地よかったようで、結愛さんはますます私の体に顔をすり寄せ、シャツと体の間に手を……」
「ストップ! 分かりましたから! すみません。ごめんなさい。寝ぼけていたとはいえ……。ひゃあ」
今度は首すじを舐められ、変な声を上げる。
「ダメです! 汗、いっぱいかいてますし」
「昨日は、そんなのどうでも良さそうでした」
「どうして急に意地悪なんですか」
「意地悪ではありません」
相容れない平行線の話し合いは決裂して、省吾さんは再び私の体にキスを落とす。
「省吾、さん」
切れ切れの呼びかけは、彼に届かない。
次第に呼吸は浅くなり、甘い吐息が漏れる。
彼の手はするりと肌を捉え、体の線をなぞる。
体を捩って身動いでみても、その手は執拗に私を捕まえる。