新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
決めつける彼女に頭をコツンとぶつける。
「きちんと話すつもりですから、投げやりに話を持っていかないで」
「ごめんなさい」
肩を落とす彼女を愛おしく思いながら、続きを話す。
「トラウマを知る前に、思わずキスをしようとした時点であなたに惹かれていました。純粋そうな結愛さんに手を出せば、遊びでは済まされないと十分理解していたのに、触れずにはいられなかった」
「理由が、よく理解できないのですが。私のどこがって思ってしまうので」
「どこが、ですか。難しい質問ですね」
しばらく考えていると「あの、居た堪れないので、なにも浮かばないのでしたら大丈夫です」と、彼女は申し出る。
控えめ過ぎる彼女に苦笑して、私は口を開いた。