新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

 今にも泣き出してしまいそうな、切なくて余裕のなさそうな省吾さんの表情を見つめ、愛を囁き合う。

「好きです。結愛さん」

「私も、愛してます。省吾さん」

「愛してる」

 額にキスを落とし、彼は私の誰も触れ得なかった深いところに触れる。
 カタカタと震える体をギュッと抱きしめ「つらく、ないですか」と、省吾さんの方がつらそうな声で聞いた。

 その問いに答えられなくて、私はしがみついている彼の体に三度、合図を送った。
 彼は深く息を吐いて「自分を見失いそうです」と漏らす。

「ごめん。明日、怒られるから」

 そう言った彼は、貪るように体を重ねた。

 そこからは、私の「待って」も「怖い」も、なにもかも聞き入れてもらえず、いつの間にか意識を手放していた。

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