新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
彼と結ばれたのか、定かじゃない。
体の違和感は、そうだと物語っているようだけれど。
モゾモゾと動いて、彼が目を開ける。
「おはよう」
「こんにちは、です。外が明るいと悪事を暴かれたみたいに恥ずかしいです」
彼は甘い顔をして、私にキスを落とす。
「昨日は結愛さんに溺れてしまい、夢中になってしまいました。昨日ではなく、今日でしょうか」
「怒っていいのですよね」
楽しそうな表情が一転、怒られた子犬のような表情に変わる。
「怒っていますか。怒っていますよね」
しょんぼりした顔がおかしくて、吹き出すと彼は表情を緩めた。
「ずるいです。いい大人がかわいい顔をするなんて」
「かわいいと言ってくれるのは、結愛さんだけですよ。ずるいついでに、ピザでも取りませんか」
「どんなついでですか」
クスクス笑うと、彼は笑えない冗談を口にする。