しずくの恋
稽古中、ちらりと流山くんへ視線を移すと、
こっちをまっすぐに見つめている流山くんと目が合った。

顔がかあっと熱くなり、全身に緊張が走る。

けれど、それはすぐに私の勘違いだと気が付いた。



流山くんがまっすぐな瞳で見つめてる視線の先にいるのは、


私ではなくて、吉川さんだった。

< 38 / 73 >

この作品をシェア

pagetop