しずくの恋
大きく息を吸って、軽く目をつぶった。



2年半、憧れ続けた流山くんと話すことができた。

名前を知っていてもらえた。

あの日、話したことを覚えていてくれた。

流山くんの名前を呼べた。

もう、それだけで十分だった。


今、わかった。



好きな人に気持ちを告白するのは、結果が欲しいからだけじゃない。

心のなかにある気持ちを知ってほしいから。


うまくいかないってわかっていても、知っていてほしいんだ。
自分のなかだけでその気持ちを終わりにしたくないから。

大切な気持ちが消えてしまわないように、
自分があきらめてしまわないように。


私は、本当は性格悪いし、可愛くなんてない。


けっこうずるいし、
そんなこと、自分が一番よくわかってる。


でも、そんな私が流山くんを好きだってこと、ただ知っていてほしい。


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