クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「……あれ?」

その時、若い学者さんが何かに気付いた。



「どうした?」

「こんなものが…」

学者さんの手の平に乗ったものを見て、私の背中は波打った。



「……ボタンのようだが…見たこともない素材だ。
たいそう凝ったものだな。」

アルバートさんが手に取ったそれは、私が着てたエミリーの衣装のボタンだった。
花の柄がプリントされたプラスチック製の良くあるボタンだけど、きっと、ここでは珍しいものなんだろう。
そういえば、アルバートさんたちの服のボタンは、みんな金属っぽいものばかりだ。



「もしや、ここに召喚された者が落としたものではないでしょうか?」

「その可能性はあるな。
大切に保管しておいてくれ。」

アルバートさんは、ボタンを学者さんに返した。



どうしよう…
幸い、エミリーの服を見られたのはネイサンさんだけだし、ネイサンさんもまさかボタンのことまでは気付いていない…と、思いたい。
普通、気付かないよね?
男の人は、そんな細かいところには気が付かないはず。



(うん、大丈夫……
バレてない、バレてない。)



私は、自分にそう言い聞かせた。
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