クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
*
「本当にありがとうございました。
このご恩は、一生、忘れません。」
「いえ…そんなことより、気を付けておかえり下さいね。」
「ありがとうございます。」
おばあさんは、頂上に置き去りで良いと…
祈ることが出来たから悔いはない。
もうこれ以上、あなたに迷惑はかけられないって泣いたけど、アルバートさんがおばあさんをそのままにしておくはずはない。
嫌がるおばあさんを無理に背負って、また階段を下りて行った。
おばあさんは、その間中、ごめんなさい、ごめんなさいって繰り返し…
私は、先日の出し物の歌を歌った。
異世界に行って、戸惑いながらも元の世界に戻るため、勇気を奮い立たせる歌を少し歌詞を変えて…
そしたら、なぜだか涙が込み上げて、途中で歌えなくなってしまった。
今の状況が、あまりにもその歌にぴったりだったからかもしれない。
エミリーは、無事に元の世界に戻れた。
だけど、私は戻れるかどうかわからない。
その不安が…いや、きっと、今日の疲労が私を弱気にさせたのかもしれないな。
「カンナ…大丈夫か?」
「は、はいっ!すみません。
もう一回、最初から…!」
私は、またその歌を歌った。
今度はもう泣かない。
私はエミリーと同じように、絶対に元の世界に戻るんだから。
だから、泣く必要はないんだ!
それに、私はこれでも女優なんだから。
観客は泣かせても、自分が泣いてちゃいけない!
そうよ、これでも私はプロなんだから!
二度目は無事に歌えた。
おばあさんも、涙を拭って、私にありがとうって言ってくれた。
「本当にありがとうございました。
このご恩は、一生、忘れません。」
「いえ…そんなことより、気を付けておかえり下さいね。」
「ありがとうございます。」
おばあさんは、頂上に置き去りで良いと…
祈ることが出来たから悔いはない。
もうこれ以上、あなたに迷惑はかけられないって泣いたけど、アルバートさんがおばあさんをそのままにしておくはずはない。
嫌がるおばあさんを無理に背負って、また階段を下りて行った。
おばあさんは、その間中、ごめんなさい、ごめんなさいって繰り返し…
私は、先日の出し物の歌を歌った。
異世界に行って、戸惑いながらも元の世界に戻るため、勇気を奮い立たせる歌を少し歌詞を変えて…
そしたら、なぜだか涙が込み上げて、途中で歌えなくなってしまった。
今の状況が、あまりにもその歌にぴったりだったからかもしれない。
エミリーは、無事に元の世界に戻れた。
だけど、私は戻れるかどうかわからない。
その不安が…いや、きっと、今日の疲労が私を弱気にさせたのかもしれないな。
「カンナ…大丈夫か?」
「は、はいっ!すみません。
もう一回、最初から…!」
私は、またその歌を歌った。
今度はもう泣かない。
私はエミリーと同じように、絶対に元の世界に戻るんだから。
だから、泣く必要はないんだ!
それに、私はこれでも女優なんだから。
観客は泣かせても、自分が泣いてちゃいけない!
そうよ、これでも私はプロなんだから!
二度目は無事に歌えた。
おばあさんも、涙を拭って、私にありがとうって言ってくれた。