クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「……ところで、君はどこの出身なんだ?」

「えっ!?」



まだ息も整わないうちに、ネイサンさんに訊ねられ、私は焦った。
なんて言おう?
あ、そういえば、ネイサンさんがファーリンドだのモルガーナ城だの言ってたけど、その近くって言えば良いかな?
いや、だめだ。
その近辺のことを訊かれたら答えられないもの。



「えっと、私は…その……」

ネイサンさんは、じっと私をみつめてる。



「私…お、覚えてないんです!
さらわれた時に、なにか薬のようなものを飲まされて……」

「なんと!大変じゃないか。
体の具合は悪くないのか?」

「は、はい。記憶がないだけで、体は元気です。」

「そうか…それなら良かった。
……あれ?しかし、君はさっき名乗らなかったか?」

「え?そ、そうなんです。
名前はなぜだか覚えてたんです。
不思議ですよねぇ?」

怪しまれたかな?
心配だから、いつもより愛想良く笑ってみた。



「名前は物心付いた頃から聞き馴染んでいるものだから、記憶に残っていたのかもしれないな。」

「はい、きっとそうですね!」

良かった。ネイサンさんは都合良く考えてくれたみたいだ。
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