ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
 緊張気味の猫をふたり乗せた馬車は、何事もなく王宮に着いた。

「さあ、着いたぞ……おい、飛び降りるな」

 ルディの静止が間に合わず、扉を開けて左右を素早く確認したミメットが馬車から飛び出して、着地を決めた。馬車を出迎えた王宮の者や警備兵は、鮮やかなロイヤルブルーのワンピースを着た可愛らしい猫の、プロフェッショナルな身のこなしを見て驚いて「おおっ」と声を上げた。

「よし、大丈夫だよ。ルディ、エリナ、ゆっくり出ておいで」

 どうやら『旋風のミメット』は、身分のある(普段は気安くこき使ってはいるが、ルディの身分は非常に高いのだ)カルディフェン王子といたいけな子猫を守る立ち位置だと勘違いしてしまったようだ。

「ミメット、今日はお前とエリナが客の立場なんだから、おとなしく俺にエスコートされてくれ」

 ミメットの真似をして飛び降りようとしたエリナの腰をひょいと担いで「にゃん!」と言わせたルディが、そう言いながら小脇にエリナを抱えて馬車から降りる。

「いいか、今日のミメットとエリナはレディだ。わかるか? ミメット、誰もとって食ったりしないから、全力で辺りを警戒するな」

「……わかった。レディか。やったことないけれど、がんばってみるよ」

 そしてルディは、緊張するふたりを連れて、王族の待つ部屋に案内された。
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