ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「ルディさん、どこに行くんですか? おいしそうなものがたくさん売ってるんですけど、あの中から好きなものを選んでもいいですか?」

 エリナは、頭は狼、身体は人間(ただし、銀色の毛で覆われている)のルディの耳に向かって小声で尋ねた。
 モフモフした耳を触りたかったが、ルディが驚いてエリナを落としたら大変なので(落ち着け、わたしの手! 素敵な狼をモフるためのゴールドフィンガーは、まだ封印中!)と逸る気持ちを抑えた。

 どうやらルディはスカイヴェン国の王都ではちょっとした有名人らしく、すれ違う人から頻繁に朝の挨拶をされていた。
 そして、どうやら彼は迷子の世話をしていると勘違いされたらしく、「早く親御さんが見つかるといいですね」「お嬢ちゃん、このお兄さんといれば大丈夫だよ」などという声をかけられた。

 エリナは、まあ間違ってはいないので、こくこくと頷いては「ありがとう」と手を振り、王都の人々は狼にしがみつく可愛い子猫の姿に和むのであった。
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