※彼の愛情表現は、少しだけ重すぎる。
隙間を埋めるように、心地いい振動に身を委ねながらゆっくりと口を開いた。
「……ねぇ」
「ん?」
「どうしてあんたはそんなに頑張れるの?」
「頑張れる?」
「私のことなんて放っておけば、しなくて済む苦労だったのに」
ついそうなってしまった、文句を言う口調で尋ねると、ユキは考えるような間を置かずとても自然な間合いで返してきた。
「そりゃ、はのんちゃんがつらそうにしてたら放っておけないよ。それに……憧れてる子みたいになりたいから」
「憧れてる子?」
「うん、SNSで仲良くしてくれてる子。彼女は、会ったこともない俺に、たくさんのものを与えてくれた。自分の手間も時間も顧みないで」
背中に頬をつけているせいか、ユキの声がこもって聞こえて、いつもよりも声を近く感じる。
「だから俺も、そういう与えてあげられる人になりたいんだ」