僕の庭
生活に張り合いが出てくると、農具を握る手や腕、力を込める足腰にやる気が滲むようになってきた。

やる気はそのまま畑の成果になり、土に向かう母にも生気がみられるようになった。
笑顔をこぼし、言葉数も増えてきた母は、これからの日々の希望の光のように感じた。

もっと母に楽をさせてやりたい。

僕は畑の手入れを母に任せ、街に仕事を求めた。日雇いの仕事を見つけ、夜遅くまで体を動かした。



朝から晩まで泥にまみれて仕事をし、ぼろきれのようになって眠る毎日だったが、母の変化は久々の喜ばしい事だった。




この現実を、これから僕たちなりに生きていこう。


母と二人、僕たちは遺された大切な家族なのだから。






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