君の隣でみる夢
この体制になってしまうと耳が聞こえない柚葉とのコミュニケーションが全く取れなくなる。
永遠と柚葉の母は困ってしまった。
そっと永遠が柚葉の背中に手を置く。
「柚葉?今日はデート行きたくない?」
振動だけでも伝わればとそのまま話をする永遠。
「ごめんなさいね。」
柚葉の母は昨日から3年間見られなかった変化の連続で喜んでいた分、落ち込んだように声が低かった。
「いえ。まだたくさん時間はありますから」
永遠はそう言ってから
「柚葉、じゃあ明日来るから」
と背中をトントンと撫でてから立ち上がった。
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