君の隣でみる夢
「また明日来ます。」
永遠が柚葉の母に告げると柚葉の母はもう一度永遠に謝った。
その時『ドサッ』と物音がして玄関に座っていた柚葉の体が地面に倒れた。
「柚葉っ!?」
慌てて永遠が柚葉の体を抱き起す。
柚葉は真っ青な顔をして意識がなかった。
呼吸は安定していて脈も緊急性はないと判断した永遠が柚葉の母に主治医を呼ぶように伝えた。

すぐに主治医が柚葉の診察をして、貧血と脱水症状と診断された。

「この子、ほとんど食事をとってくれないのよ。水分も取りたがらないし・・・。前にもこういうことがあったんだけど。好物だったものも全然食べてくれなくて。」
ベッドに眠る柚葉を見ながら柚葉の母は困った顔を浮かべていた。
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