キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「唯は大丈夫だよ。
先生とみんなが、いつも守ってくれてるから。
ねぇ、先生。
今度は、唯に先生を守らせて。」

そう言うと、ゆっくりゆっくり立ち上がり

彼女の待つ事務所に向かった。

慌てて引き留める先生。

大丈夫だよ。

唯は、先生とみんなのお陰で強くなれたから。

今度は唯が、先生と大好きなみんなのいる

幼稚園を守るね。





コンコン。

ドアを開けると………沢山の顔。

いつものメンバーに和也さんに尋ちゃん。

洋介さんと……咲ちゃんの大切な圭哉さんと彰人さんまで。

そう言えば、三人は探偵をしてるって先生が言ってた。

みんなみんな、唯を守ってくれてたんだ。

「唯ちゃん。」

「大丈夫?」

「痛い所は?」

子供に聞くように話すみんな。

クスッと笑って

「もう大丈夫だよ。
心配かけてごめんね。」って謝り

部屋の中央でみんなに囲まれている、彼女の所に近づいた。

「「「唯ちゃん!!」」」

驚くみんなに、もう一度大丈夫と伝え

「香川さん。
ちょっと聞いても良いですか?」と尋ねた。

まさか唯に話しかけられると思ってなかったのか

一瞬驚いた顔を見せ

直ぐに、また俯いた。
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