敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
そう言うわりに、全く緊張しているようには見えないんだけど……

「華、僕のことを真剣に考えてくれないか?」

「……はい」




どうしたらいいんだろう……
こんな素敵な人に慕われて、嬉しくないはずがない。

それからしばらく、恭介さんがいれてくれた紅茶を飲んで気持ちを落ち着かせた。






私が落ち着くのを待って、恭介さんが再び話し出した。


「華、話せるならでいいんだけど、君は昨日、意識を失う前にお姉さんに謝罪していたけど、何があったのかい?」

「……そ、それは……」

「大丈夫。僕は華の味方だ。何も心配しなくてもいい。華は一人じゃない」


そう言われた瞬間、私の目から涙がこぼれた。
この人はどうしてこんなにも優しくしてくれて、私が一番欲しかった言葉をかけてくれるのだろう。


私は、姉の夢を奪ってしまった。
優しさなんてもらえる資格のない人間なのに。


恭介さんは泣き続ける私を、只々優しく抱きしめて、背中を撫で続けてくれた。




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