敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
翌朝。

今日こそはと早起きをして、朝食の準備を始めた。
少しすると、恭介さんが起きてくる音が聞こえてきた。


「おはよう、華。朝食を作ってくれてるの?」

「おはようございます。お世話になっているので、せめて食事ぐらいは」

「華の手料理が食べられるなんて、嬉しいよ」

今日は、和食にした。

「いただきます」



「華、すごく美味しいよ」

恭介さんの言葉に、思わず止めていた息を吐き出した。

「よかった」

「勝手な思い込みだけど、プロを目指してピアノを弾く人は、指を守るために料理はしないのかと思っていたよ」

「私の家では、経験が表現につながるって、制限をすることなくなんでもやらせてくれましたよ。だから、料理もします」

「そうか。良いご両親なんだね」

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