Mein Schatz
「はい。こんなに人が集まっているところに行くのは久しぶりで……」

クラウディアはそう言って微笑む。意外な言葉にエヴァンは驚いた。

「ラクリア王国でどんな暮らしをしていたんだ?」

「家で料理の練習をしたり、勉強をすることが多かったです。体があまり丈夫ではなかったので、お父様が家からあまり出してくれませんでした」

「体が弱いのか?」

「幼い頃はよく熱を出していました」

フォルトゥナ王国は、ラクリア王国よりも寒い。エヴァンは、自分が巻いているマフラーをクラウディアに巻いた。

「これを巻いておきなさい。この国は君が暮らしていた国よりずっと寒い」

クラウディアはこくりと頷く。寒い国とは知らなかったのか、クラウディアは防寒具をあまり持っていない。今も薄めのコートと手袋だけだ。

「その格好では寒いだろう。新しいコートなどを買いに行こう」

「はい」

服屋へと二人は行き、コートやマフラーを見る。
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