セカンドラブは魔法の味

 幸弥は心優が去った後も、暫くその場に佇んでいた。

 事故死した春子の事を、殺したと言う心優。

 心優の言う事は明かに嘘なのは分かる。





 春子は10年前。

 1人で買い物に出かけた時、誰かに突き飛ばされて車に跳ねられて救急車で運ばれた。


 一晩危篤状態が続いたが、息を引き取った春子。

 春子を引いた車の運転手も、春子を突き飛ばした犯人も判明していて、運転手は過失致死で処罰を受け、突き飛ばした者は7年前に出所して更生している。

 春が突き飛ばされたのは、依頼人がらみだった。

 離婚裁判を引き受けた幸弥に逆恨みして、別れたくない夫が春子を狙ったのだ。


 それがショックで、幸弥は二度と離婚裁判の弁護は引き受けなくなった。

 
 春子は亡くなる前に少しだけ意識を取り戻した。


 その時、幸弥に

「ありがとう・・・涼子をお願いします。・・・」

 息を引き取る前に微笑んで言った春子。
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