婚前溺愛~一夜の過ちから夫婦はじめます~
「ちょっと、ほんとにここなの!?」
「うん。迷わなかった?」
「迷いはしないけど、着いてここなの?って驚いたよ」
「私も越してきた日は今の日菜子と同じだったよ」
日菜子を連れてエントランスを入っていく。
私のあとにぴったりとくっつき、日菜子はキョロキョロと周囲を見回している。
エントランスホールを抜け、エレベーターに乗り込むと、「ちょっと!」とやっと声を上げた。
「何このマンション! 普通の人が住める場所じゃないでしょ」
「うん……私も未だに慣れない」
六階フロアに着き、部屋へと先導していく。
玄関を開けて「どうぞ」と日菜子を中に通した。