365枚のラブレター
(クララside)
「バイトも辞めて
学校も辞めちゃった・・・」
私は3日前、高校を辞めた
転校したことになっているが
本当のことを知っているのは舞ちゃんだけ
私が消えるまでにあと1週間しかない
だから最後にきちんと
美紅さんと奏多さんにお礼を言わなきゃ
私はクリーニングから帰ってきた
エプロンを持って
久々にお弁当屋の成瀬のドアを開けた
「クララちゃん」
美紅さんが驚いた顔をして
私の所に駆け寄ってきた
「奏多君、クララちゃんが来てくれたよ」
「え?今行くから、クララちゃん待ってて!」
奏多さんが厨房から叫ぶと
ラップを持ったまま私の所へ来てくれた
「急にやめてしまって、本当にすいませんでした
あと、今まで本当にお世話になりました」
「ごめん俺、ちょっとやることがあって」
奏多さんはそういうと
急いで厨房に引き返してしまった
「クララちゃん!
すっごく会いたかったし、心配してたのよ
歩君のことはもう大丈夫なの?」
「はい!もうぜんぜん大丈夫です
新し高校で
素敵な人に出会えたらってワクワクしてます」
私は嘘がばれないように
必死に笑顔を作った
「そう・・・それなら良かった
これからも、いつでも会いに来てね
私がクララちゃんに会いたいから・・・
お願いね」
美紅さんは涙目になっている
美紅さんも奏多さんも、
本当に素敵な人だったな・・・
もっと一緒に、働きたかったな・・・
「あのねクララちゃん
きぬさんのお店の
水まんじゅうの無料券があるの
今日までだから、帰りに寄ってみて」
「ありがとうございます。行ってみます」
最後は美紅さんと
笑顔でお別れができた
きぬさんのお店の水まんじゅうか・・・
消える前にきぬさんにも会っておきたいし
寄ってみよう
私は無料券を片手に
きぬさんの和菓子屋さんに向かった