365枚のラブレター
(歩side)

トゥルルルル・・・


さっきからずっとなり続けている



どうせ紗耶香からだよな
話したくない気分なんだよな・・・



俺はあきらめたように携帯を手に取った



え?

奏多から??



「もしもし」



「歩、さっきからずっとかけてんのに
 なんで出ないんだよ」



「奏多、俺だって忙しいんだけど」



「お前今すぐ、きぬさんの和菓子屋に行け!」



「は?
 なんでだよ?」



「クララちゃんがいるからだよ!!」




クララが・・・いる??




クララが学校をやめたのは3日前

花純が行っていた隣町の高校に
転校したって聞いた



俺はクララに会いたい
会いたくてしかたがない



でも
クララへの思いは封印するって
俺は決めたんだ!!



会ったらきっと
もっと一緒にいたいと思ってしまう・・・

琉生と別れて欲しいって・・・




「歩、お前が誰を選ぼうと
 俺には関係ない

 さやかって子のことを本気で好きなら
 それでいいと思う

 でもな
 お前も、クララちゃんに伝えたい事
 あるんじゃないのか?

 俺はお前に
 あの時クララちゃんに言っておけば良かったって
 後悔して欲しくないんだよ」



奏多・・・



クララを裏切った俺のことを
本気で心配してくれてんだな・・・



奏多の言う通りだ!


俺はまだ
クララに心から謝ってなかったんだ



『傷つけて・・・

 裏切ってごめん』って




「奏多、ありがとな

 俺、クララの所に行ってくる」



クララから逃げていた自分に喝を入れ
俺は
きぬさんの和菓子屋に向かった

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