365枚のラブレター
神主さんは
魔法界のことを知っているのか・・・
「それに
魔法界と人間界の恋の掟も知っておる
20年前も
同じ悲劇がこの場所で起きたからな」
「それって・・・
魔法界から来た人が消えたってことですか?」
「ああ
あの時は人間の男がひどい裏切りをしたんだ
好きでもなかったのに
魔法界の女の子を人間にしようとしてのう」
「裏切ったのは、俺も同じです」
「その男は
消えた子に愛情なんて全くなかった
消えたのが自分のせいってことに
罪を感じていただけだった
でも君は違うじゃろ!
その子が、大好きなんじゃろ」
「はい・・・
俺は・・・
何をすれば・・・」
「それは自分で考えることじゃよ
一つ助言をしよう
言霊って知っておるかな?」
「え?
意味までは・・・」
「言葉には力があるものじゃ
強く願えば自分が変わる
自分が変わればまわりが変わる
そして未来が変わるのじゃ
君も、自分の思いを言葉にして
まずは自分が変わりなさい 」
「ありがとうございます
でも、俺はこの神社で
一度願いを叶えてもらっています
もう、叶えては・・・
もらえないですよね・・・」
「この神社は
神に願いを叶えてもらう場所ではない
願いが叶うように自分が頑張ることを
宣言する場所じゃ
以前、君の願いが叶ったのは
君自身が動いたからなのじゃよ
だから何個でも宣言するがいい
それに・・・わしは思うぞ
その子への思いが本物なら
魔法界の王もわかってくださるじゃろう
情に厚い男じゃからの。あのお方は」
「俺
クララが絶対に戻ってくるように
できることを精いっぱいやってみます!」
「進む道に迷ったら、また来なさい」
「はい」
俺は下を向いている場合ではない
魔法界の王様に
クララへの真剣な気持ちを
わかってもらえるように
俺ができる全てのことをしなくては
俺はジャリジャリときしむ
砂利道を走り抜け
家に向かって
石段をかけ降りた