365枚のラブレター
粉雪が舞い散る冬が過ぎ
桜が咲き誇る春が来て
俺は
高校3年生になった
学校の先生になることを目指し
勉強に励む日々をすごした
そして
7月6日の朝
俺はいつものように
言霊神社に行った
クララへの思いをつづった
ラブレターを奉納し
拝殿の掃除を終えたころ
白衣に紫の袴をまとった神主さんが
俺に話しかけてきた
「歩君、いつもすまないね
掃除をしてくれて」
「いいえ
俺が勝手にやっていることなので」
「これを
君に受け取っていただけないかのう・・・」
「え?」
手渡されたは
俺が今までクララへの思いをつづった
365枚のラブレターだった
「そこのベンチの前に
笹を用意したんじゃ
この笹に、君が書いた手紙を
吊るしてみてはどうかね
今日はきっと
天の川がキラキラ輝く夜になりそうじゃ
歩君の願いも、叶うかもしれないじゃろ」
「神主さん・・・」
「この笹は、私たち言霊神社から
歩君へのお礼じゃよ
いつもこの神社を綺麗にしてくれて
ありがとう」
俺のクララへの思い
クララに届いて欲しい
織姫様と彦星様に
俺の思いをクララに届けてほしくて
俺は3メートルほどあるこの笹に
365枚のラブレターを縛り付けた
深夜11時45分
風鈴の音がカラリンと
優しく響く真っ暗闇の中
俺は言霊神社に再び来た
もうすぐ深夜0時
クララが消えてからちょうど1年になる
俺は拝殿に手を合わせ続けていた
『クララがどうか戻ってきますように』
ピ ピ ピ ピー
・・・・・
深夜0時になっても
やっぱりクララは来なかった・・・・
織姫様と彦星様にも願っても
やっぱりダメだったのか・・・