一生一緒

空き教室に付くと難しい顔をしてパソコンを扱っている無限とアキラ。





その横で誰かと電話している敏次。





奥の一人用ソファーにいる棗も珍しくパソコンを扱っていた。





「こんにちは、美幸ちゃん。」





アキラが直ぐに笑顔で言ってくる。





「こんにちは、美幸さん。今日はお待たせしてしまいすみませんでした。」





「…大丈夫。…何かあったの？」





「美幸、来い。」





直ぐに棗に呼ばれる。





首をかしげ大人しく棗の側に行くと、グイっと腕を引かれ膝の上に乗せられる。






いつもの無表情にも見えるが何処か疲れている様子も感じられた。





「棗。何が起こってるの？」





棗の目を見つめ聞いてみれば





「……一昨日から傘下の暴走族が襲われる事件が続いている。傘下は一応それなりに強い。だが集中して狙われ始めた。…誰かが上にいる俺たちを狙っているようだ。」





暴走族同士の抗争か。





「相手は分かったの？」






私を膝の上に乗せたまま先程まで扱っていたパソコンの画面を見せてくれた棗。





パソコンの画面にはネットの書き込みの用な画面が映っており、そこには






ー暴走族・黒羽を潰した族には多額の謝礼金を支払いますー





「……何これ。」





「恐らくこれが原因だろう。」





「何が狙いかが分からない以上、これからは十分気を付けないといけません。」と無限





「…黒羽も誰かやられたの？」





「いいや。今のところ大丈夫。黒羽は実力主義だから一人一人が強いんだ」

と安心させるように笑顔で言うアキラ。





さらっと頭を撫でられるが、それをぺしんと棗が払う。





それに苦笑するアキラ。





「…もしかしたら大々的な抗争になるかもそれない。」と棗










「分かった。その時は私も加勢する」







悩むことなく言えば





「「いやいや、姫が戦ってどうすんの」」





斎と環から同時に突っ込まれる。





「お前はバカか？こう言うときは守られるのが姫の役目だろうが」と敏次





「やだ。見てるだけなんてもどかしい」





無限とアキラも笑っていた。





「流石俺らの黒姫だ」とアキラ





「お前はお前でいいんだ」





頭の上に手を置かれて棗に言われた。