アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
すると向かい側の席から、クククっと言う笑い声が聞こえてきた。

「申し訳ない。バカにしてるつもりでは、ないんですが。」

そう言って折橋さんは、またクククッと笑っている。


ええ、ええ。

そりゃあ、可笑しいでしょうね。

だって、リムジンなんか乗った事ないもん。

「いえ。気にしてないので。」

わざと低い声で答えて、さっさと車から降りた。


その後から降りた折橋さんは、長い足を車から出し、細い体が一気に出てきた。

その様子があまりにもカッコ良くて、見惚れてしまう。

「ん?」

不覚にも、折橋さんと目が合ってしまった。

見惚れているって知られたら、”この女、リムジンもまともに降りられないのに、俺に惚れるなよ”とか、思われる!!

私は急いで、下を向いた。


「さあ、行きましょうか。」

「……はい。」

折橋さんの後ろをついて行き、金持ち病院に、私は足を踏み入れた。
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