ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
イクシオン殿下は移動する間、カイロス殿下より託された靴を赤子を胸に寄せるように抱きしめて歩く。

「あの、その靴、持ち歩く必要があるの?」

「盗まれたら困るからな」

国内の女性を熱狂させている靴なので、心配なのだろうか。

「イクシオン殿下、私が持とうか?」

「これは、私が兄上から預かった靴だ。手放すわけにはいかない」

どうやら、イクシオン殿下はカイロス殿下大好きっ子のようだ。靴が私の物ではなかったら、微笑ましく思っていただろう。

「珍しく、兄が私を頼ってきたから、かならず、この靴の持ち主を見つけなければならない」

「……そうね」
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