ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「でも、よかったわ。イッくん、自分の宮殿に引きこもって魔道具の研究に打ち込むばかりで、舞踏会や晩餐会に一回も顔を出さなかったから」

「母上、イッくんは止めて欲しいと何度も言っているでしょう?」

「ごめんなさい、イッくん。癖が直らなくて」

「兄上達は普通に名前で呼んでいるのに、私だけなぜ……?」

イクシオン殿下は、よほど「イッくん」呼びが恥ずかしいのか、耳まで真っ赤に染めていた。

王妃様はさらに追い打ちをかける。

「女性にも興味がなくて、そのうち、魔道具で作った女性を紹介されるんじゃないかって、ヒヤヒヤしていたの」

引きこもりの息子を持つ母親の話を、どんな顔をして聞けばいいのかわからなくなる。視線を逸らそうとしたら、リュカオンをガン見している国王陛下に気付いてしまった。リュカオンを抱き上げ、差し出すと国王陛下は笑顔で受け取ってくれる。
< 155 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop